最近ファンのあいだでホットな話題となっている通称「ナナマル」の再再販。個人的にも気になる話題のため、素人ユーザー目線で思うことを綴ります。
オフロード性能は重要ではない
冒頭から往年のナナマルファンに怒られそうなタイトルですね。特に若い世代でナナマルを知った方はなかなか言いたくても言いにくい本音ではないでしょうか。令和の日本でこの車両をオフロード専用車として検討する層のほうが実は少数派だと考えています。見た目から入っても全然OKだと私は思いますし、その走破力は趣味でキャンプ場や砂浜などへ訪れる際やゲリラ豪雨で冠水といった場面においても力を発揮してくれます。自分にとって必要なシーンで力を発揮してくれれば「宝の持ち腐れ」ではないですよね。
私を含む結構な数の方がその「カタチ」に惹かれていることと思いますが、現行モデルで似たようなデザインを探すと、Gクラス(メルセデス)・ジムニー(スズキ)あたりでしょうか。…少ないですよね。
多くの日本人は上がらない給料とインフレの波に打ちひしがれています。よって、現実的な選択はジムニーとなるのでしょうが3ドアのみ(インドでは5ドアが発表されています)という点がファミリー層を中心にデメリットとなっています。
残る選択肢は中古車ですが、似たようなスペックを探すと10年以上経過した超割高な車両しかないのが現実です。
こういった理由も新車でナナマルが買えることの大きな価値といえます。
おつかいの達人目線で視る「ナナマル」の魅力
「FIを目指してるくせに新車かよ!」と批判されそうですが、単に気に入っただけで注目している訳ではないんです。
ナナマル欲しいけど400万超えともいわれるクルマを買うなんて奥さんを説得できない…と悩んでいるかたはちょっとだけ参考にしてください。
キーワードは「リセール」
現在、多くの媒体が再再販に関する具体的な情報を提供してくれています。自称おつかいの達人である嶺渡(みねと)が考えるコスト面での魅力がリセールです。米国株と同じであくまでこれまでの傾向が続くという前提ではありますが、過去から現在にわたり中古車市場でも高値安定で取引されている実績があります。20年以上かつ10万Km超えといった普通なら値が付かないような条件でも驚くような価格で売買されています。
以下がナナマルの価値を底上げしている(するであろう)ポイントです。
・現行モデルでは数少ない角ばったデザイン
・ディーゼルエンジン
・トランスミッションはAT(オートマチック)
・このクラスとしては日本で扱いやすいボディサイズ
(全長×全幅×全高=4810×1870×1920mm)※2015年式(再販モデル)のサイズ
・「壊れない」という実績と圧倒的なブランドイメージ
これ、鋭い方はお気づきかもしれませんが生産中止となった車両のうち中古車市場でプレミアともいえるレベルになっている4WD車に共通するポイントです。中古車サイトで上記の条件を使って絞り込みをかければ、同等の年式・走行距離の車と違い明らかに高価であることがお分かりいただけると思います。具体的な車名を挙げておきます。
- ランドクルーザー(プラド、80系 など)
- ハイラックスサーフ
- サファリ
- テラノ
- パジェロ
- チャレンジャー
- ミュー(ウィザード)
- ビックホーン
- ディフェンダー110(旧型)
一番の問題は乗り心地
私のような「にわかファン」がナナマルを検討する場合に注意すべきポイントが乗り心地です。
海外では長年にわたり壊れにくく頑丈であることが認知されていますが、その裏返しとして設計の古さや悪路を確実に走破するという思想のために乗り心地が犠牲になっているのです。
また、再再販車両の情報では現代版のディーゼルエンジンを搭載するとはいえ、キャラクターを考えると遮音に力を入れるような対象でもないためキャビンには相応の音が侵入してくるものと推測されます。
私は現在古いディーゼル車に乗っておりエンジン音も嫌いではないため、乗り心地が最大の懸念点となりそうです。もし購入を検討されている場合は必ず事前に試乗する(特にご家族がいる方は)ことを強くおすすめします。
こればかりは個人差が大きいため、例えば軽トラに乗っている方からすれば「乗り心地がいい」でも、クラウンに乗っている方は「乗り心地が悪い」となるでしょう。評論家のコメントよりも購入を検討されているご自身がどう感じるかを大切にすべきだと考えます。
まとめ
まだまだ不確定な情報が多いナナマルですがぜひ復活して欲しいですね。
一度は乗りたい憧れの車ですが、購入後は盗難にも気を使いそうです…
盗難車種のランキングでもランドクルーザーは常連です。日本での流通台数が少ないためナナマルの盗難はあまり話題にあがりませんが、復活した場合はほぼ確実に盗難対象となるでしょう。
しかしそんなデメリットを差し引いても魅力のあるクルマですね。
では、また。
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