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おつかいの達人「不人気・低年式・過走行」クルマ売却プロジェクト[完]

Webで「中古車 売り方」などと調べると、(一括査定の)アフィリエイトだらけのページにばかり飛びませんか?安心してください、ブログを開始して1年に満たない私にはスポンサーも一括査定のサイトへ誘導するスキルもありません。
あくまで一般人が車を売却するまでの純粋な体験談としてお読みください。

車検のこり1カ月で始まった買い替え騒動

こんな感じで急きょ「不人気・低年式・過走行」な愛車を売却することになったのですが、おつかいの達人はあくまで買うのが得意なひと。つまり売るほうの経験はほとんどないためなかなか厳しい戦いになりそう・・

事前の準備はしっかりと

購買のプロとして15年以上ものあいだ仕事をしてきました。
そのなかでまず大切なのは「事前準備」です。車の場合、その市場の大きさから売却時に一括査定を依頼できるサイトが無数に存在しており売り手に有利な環境がそろっているとも言えます。

・必ず相見積り(2社以上で査定)
・中古車相場(近い条件の車)をポータルサイトで調べる
・交渉でうそはつかない(一番大事!)

まずは極端に安く買い叩かれるのを防ぐために必要なポイントをまとめました。正直なところ、手間を惜しまずどこよりも高く売りたいのであれば時間をかけてヤフオクやカババなど個人向けサービスを利用するのが得策であることをまずお伝えしておきます。しかし、売値だけを求めた場合、売却に関する手続きや細かなやりとりに忙殺され疲弊するリスクがあることも理解しておきましょう。あなたがもし売却までにあまり時間がなく、陸運局へサッと出向いて自分であれこれ処理をする自信がないのであれば無理せず以下の手順で「手堅く売る」ことを考えてみてください。

一括査定のMOTA経由でネクステージ(東証プライム上場)を召喚

今回おつかいの達人が考えた作戦は、一括査定サイトに加えもともとお付き合いのある中古車業者さん(車を買ったお店)を併用する作戦です。
一括査定サイトであるMOTAは査定額上位3社からしか連絡が来ないというのが最大のウリ。中古車に限らず一括査定サイトを利用したことがある方ならよくわかると思うのですが、査定依頼ボタンをクリックした直後に始まる電話の嵐は本当に苦痛です。
そんなネガティブな面を排除したのがMOTA・・・ということでさっそく利用しました。

車のメーカーや年式、車種など一部は調べないとわからない項目もありますので、事前に車検証とクルマのODOメーター(総走行距離を表示)の確認をしておきましょう。
今回、MOTA経由で召喚したのは東証プライム上場のネクステージさん。SMSなどで日時をやりとりしすぐに査定を開始しました。

査定時の気になるやりとりをバイヤー目線で解説

さすが上場企業の従業員さんという感じで、お会いして早々に「公正・公平」でクリーンさをアピールする説明。車両撮影時にナンバーを隠すことや査定後は査定金額を記載したカードを発行(有効期限あり)し、一方的な減額は致しませんとのこと。
ひと通り説明を受けさっそく鋭い質問が矢継ぎ早に繰り出されます。

査定員
査定員

ご売却の経緯は?
⑵不具合はありませんか?
⑶他に何社査定されています?
⑷一番高い査定金額はいくらですか?
⑸ご希望の買い取り額は・・・
など

みねと
みねと

⑴車を譲り受けるため売却です。
⑵車は絶好調ですよ!キレイでしょ?
⑶3社ほど。一括査定と知り合いの業者さんへ依頼済みです。
⑷相場はだいたい○○円くらいですね。まだ実車を見てもらっていないので確定はしていません。
⑸すべて査定が完了していないので何とも・・・

⑴⑵は事前に問題のある部分を把握するための質問と考えられます。オーナーが認識している不具合箇所を事前にヒアリングすることで査定ミス(減額となる項目の見落とし)を防ぐ目的があります。
⑶⑷はより多くの利益を稼ぐため、相手が高く売るためにどの程度アクションを起こしていて、適正な相場感覚を持っているかを探る質問です。
⑷で金額を明言しなかったのは、お付き合いのある業者さんへ事前に問い合わせをして相場の変動幅を把握していたためです。このひと手間が、相場より安く売却してしまったり、反対に欲をかいて極端に高い希望金額を伝えてしまい信用を無くすリスクなどを避けることに繋がります。
ここでようやく相手と対等に交渉をする土台が整ったといってもいいのかもしれません。

最後に⑸は自社に売る気があるのか、相手の希望額が自社の査定範囲内に収まるのかを確認する意図がうかがえます。あわよくば即決に持ち込みたいといった思惑も感じます。

全て正直に話す必要はありませんが最初にお伝えしたとおり嘘は絶対ダメ。
もう少し詳しくお伝えすると、具体的な他社の見積額や希望する売却額は正直に言う必要なし。ただし、車の状況(事故歴や故障個所や大きな傷など)は正直に伝える必要があります。
目の前に居るのは数百~数千台の査定経験があるプロ。小手先のハッタリは通用しませんし、下手をすれば信用を無くすことにも繋がります。短時間でも良好な関係を築くことでより良い条件提示へ繋げていきましょう。

日常的に交渉をしているためこういった会話が始まるといつの間にか「お仕事モード」になってしまうのですが、相手はまさしく本業のため自分だけが有利な結果を残そうとするとうまくいかないのが常。また、現役の購買さんはお仕事と違い会社の看板を持たない「個人」であることを強く認識してから交渉に臨みましょう。(これ、本当に気を付けましょう)

査定員は忙しい?効率的な査定実施にちょっと感動

冒頭の挨拶からすぐさま繰り出される的確な質問、査定の手順などさすがプロと感動しました。
事前に30分ほどかかると言われたため、用意していた車のカギと缶コーヒーを手渡し一時退散。無料査定とはいえ相手も時間を割いて過走行・低年式の査定に出向いてくれたためそれだけで感謝です。さらに、一括査定で電話やメールだけの金額提示は効果が薄い(と感じている)ため、きちんと査定額を残してくれるだけでもその後の参考になるため大きな価値があると考えています。

査定終了。結果はいかに?

最終的に提示された金額は20万円。これは知り合いの業者さんが提示した金額の下限値でした。最終査定はその業者さんへ依頼する予定のためネクステージさんへは見積り有効期限を確認しお別れ。売れ筋の車両ではないこともあるのでしょうが特に「今すぐ決めてもらえれば・・・」的なトークもなく、ぜひご検討くださいと残してサッと引く姿勢には好感が持てました。

最終的な売却価格は24万円

ほどなくして、現在の車両を購入しメンテナンスをお願いしてきた業者さんを訪れ最後の査定を実施。定期的なメンテナンスを実施していたことや内外装の状態も20年超えの車両としてはかなり良好であることを評価していただき、当初聞いていた金額の上限いっぱいで査定終了。
結果として、走行17万㎞・22年落ち・車検切れまで1カ月以内という厳しい条件のなか、廃車ではなく24万円で売却が決定。中古で購入後6年・8万㎞を超える走行を経たにも関わらず40万円ほどの値落ちで済みました。

おわりに

今回査定を依頼したネクステージさんは、上場企業らしくスマートな流れで査定を実施してくれたため非常に好印象でした。(保険契約の捏造など問題もありましたが・・・)
未だに査定後の急な減額など悪徳業者がはびこる業界のなかで良心的な対応をしてくれる業者さんを知っておくだけでも価値があると考えます。

また、今回の売却で1番のカギは顔見知りである業者さんの存在です。といっても車検やメンテナンスをお願いしていただけですが、そのような存在があることで気軽に査定を依頼できるだけでなく車両の状態を把握してくれているためより精度の高い査定額を知ることができます。一括査定で集まった業者さんは当然いかに多くの利益を稼ぐ(=安く仕入れる)かが査定者の評価に直結するため、事前にお付き合いがあるのとないのでは大きな違いがあります。

売却額は驚くほど高い金額ではなかったものの、下取り(新車購入時に売却するケース。新車の値引額と買取額で調整するため買取り金額を高く見せることができる)ではなく純粋な買取りとしてみればかなり満足のいく結果となりました。
高額査定のための裏ワザではありませんが、今後クルマを売却する方の参考になれば幸いです。

では、また。

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嶺渡 岳(みねと がく)

3つの企業で購買職を経験。乾電池から石炭まであらゆる「買う」知識を習得。年間数十億の取引きで得たスキルを日常のお買い物へ活用する “おつかいの達人”。プライベートではUターン転職を果たすも年収200万減に。「貯蓄 ➡ 投資」を実践し年間100万円超えの配当収入を得る。50歳までにFI(経済的自立)を目指す。2児の父だがイクメンではない。

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